冷凍と空調

2016年08月号 vol.1

月桂冠大手二号蔵見学報告

2016年08月26日 15:27 by kimura_shun
2016年08月26日 15:27 by kimura_shun

日本酒製造大手である月桂冠様の大手蔵は、京都市伏見区に位置する主力醸造工場です。2016年7月7日(木)、構内に二つある醸造蔵の一つ、二号蔵を広報委員会総会で見学してまいりましたので、ご報告致します。

1637年に創業し、来年で380年と日本企業でも有数の老舗である月桂冠様ですが、創業1,000年を超える老舗も多い京都老舗創業番付では序二段とのことで非常に驚きました。その中で大手一号蔵に次いで、1973年に操業を開始した大手二号蔵は今年で43年目を迎えられています。見学当日は製造設備の整備期間中でしたが、月桂冠様の歴史、酒造工程などのDVDを視聴した後、工場を見学させていただきました。

元来酒造りは冬が最適とされていますが、冬の環境を通年で再現し、また杜氏が手作業で行う職人技を実現しているのが冷凍空調の技術なのです。ここで改めて日本酒ができるまでをご説明致します。

http://www.gekkeikan.co.jp/enjoy/museum/

見学当日は35度を超える猛暑日で、大手蔵の中の室温も高く、汗をかきながらの見学となりました。「冷房は酒の為」と月桂冠様の方がおっしゃっていたのがとても印象的でした。コストや環境負荷に関しても工夫されており、チラーユニットは使う場所の近くに設置し動線を短くすることで、ローコスト化とCO2の25%削減を実現できているとのことです。

今回見学させていただいたことで、日本酒造りに欠かせない温度や湿度管理に、冷凍空調の技術が大きく貢献していることが分かりました。

これまでも日本酒が大好きでしたが、日本酒造りの知識を得られたことでますます好きになりました。今後はただ飲むだけではなく、このような工程や冷凍空調の技術の活躍を考えながら嗜もうと思います。


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